2022年9月末発売となる待望の新作レザージャケット。
今季2022awのVarde77はデザイナーの制作意欲のすべてをこのレザージャケットに注ぎ込んでリリース。
今回はこのレザージャケットをデザイナーのインタビュー形式でご紹介します。

Q.まず今季のレザージャケットのデザインについてお聞かせください。
Miyata:何回かSNSやブログなどでお話しさせてもらっていますが、2022年はVarde77の商品リリースを最小限に絞っています。その理由は今年初めに第二子が生まれたので、子育てを大切にしたいという気持ちがあったからです。地方のディーラーさんなどには「2022年は育休をもらうので、活動を最小限にさせてもらいます。」と2021年の段階から伝えていました。
ただ育休というだけが理由ではなくて、コロナ禍もありますし、2006年から約16年Varde77というブランドのデザインを続けてきて、一旦休憩をしたいという気持ちが強くなったので、昨年Varde77-flagshopも閉店して、毎月商品をデザインするというルーティーンから外れることを決意しました。幸いもう1店舗持っているHOMEDICTというお店はセレクトショップで、さまざまなブランドを取り扱っているため、自分のブランドのリリースがなくても店が回るという状況なので、それに甘えて、いつでも好きな時に洋服を作れる環境にしたいと思うようになりました。今まで当たり前のように展示会に向かってデザインしていたことが少し作業のように感じてしまうようになり、自分の中から湧き出てくるような制作意欲みたいなものが自然に湧き出る状態になるのをもう一度体験したいと感じていました。
でもブランド設立当時からずっと毎年リリースしているレザージャケットは楽しみにしてくれているお客さんもいるし、活動休止というのもなんだか少しイメージが違う。あくまでマイペースにものがデザインできるような環境にしたかった。だからレザージャケットだけは自然に湧き出るデザインがあったので、デザインすることが出来ました。ただ子育てが大変なのはこれからも変わらないので、これからは昔のように商品をたくさん作っていこうとは思っていません。現段階では来年は焦らず1つ1つ大切にかなりゆったりとしたペースでリリースしていきたいと思っています。

Q.具体的にデザインの特徴なども教えて下さい。
Miyata:昔から何系という系統に括られるような、どこかで見かけるような洋服を自身のブランドのメインとするのには少し抵抗があるんです。
ダブルのレザージャケットって特にロックやバイカーなどのイメージが強いので、そのイメージにならないようなダブルのレザージャケットを作ってみたいという気持ちからのデザインです。上記の2022年のイメージ写真も何系かもうわけわからないようにしてもらいました。
今回はダブルのデザインといってもあわせがダブルになっていること、ジッパーフロントという特徴ぐらいで、その他のディティールはあえておじさんくさいディティールをだいぶ取り入れています。バックシルエットもあえてスタイリッシュではないデザインにしています。
具体的には極太のアームホール、ドロップショルダー、ボタン付きのカフス、フラップ付きのパッチポケットがおじさんくさいゆるいデザインの特徴になっています。パッチポケットは横からも手が入るように使いやすさも考えています。内ポケットも搭載してお年玉を隠し持つことが出来るようにしています。笑


Q.革の特徴も教えて下さい。
Miyata:比較的柔らかいステアハイドと呼ばれる牛革をまずホワイトになめして、革の表面だけを別の色で薄く染めています。縫製の時に折ったりする部分は白い部分が少し見えて経年変化がでやすいようにデザインしています。擦ったりすると表面の部分が削れてきて比較的早い経年変化が出るのも特徴のレザーです。展示会時にはブラックだけのリリース予定でしたが、仙台のRARE OF THE LOOPさんがアイボリー、福岡県は小倉のDOUBLE SOULさんがディープグリーン、HOMEDICTがネイビーを別注してくれたので、合計4色展開でリリースとなりました。





























Q.付属についても教えて下さい。
Miyata:ジッパーはヴィンテージを復刻しているオールドアメリカンを使っていてテープの色のバランスも気に入っています。このオールドアメリカンのラインは生産時、発注してからの納品が遅かったり、大変なことも多いのですが、なによりも適度な硬さのあるすべりが気に入っています。金属の色味もオールドアメリカンならではの素材感。裏地には柄の素材を使ってデザインのアクセントにしました。ボタンはVarde77のロゴ入りのオリジナルボタンを使用して、アンバランスだけどバランスのいいVarde77 らしい不思議なバランスのレザージャケットが完成しました。
Q.経年変化が早いとお伺いしました。どのような経年変化を楽しみたいですか?
Miyata:レザーの表面が他のものと接触したら削れて雰囲気が変わってくるので、それを楽しんで欲しいです。
削れ過ぎてしまったら、着色剤を使ってもいいし、オイルを入れてもいいし、またメンテナンスをして変化を楽しんでもらいたいと思っています。極端な話ですが落書きしてもらってもいいぐらい。爪で引っ掻けば跡がつくような革なので、落書きはおすすめです。笑(半分冗談、半分本気)
Q.大きめのワンサイズというのもなにか理由があるのでしょうか?
タイトに着られてしまうと、初めに話したようなロック感が出てしまうので、あくまでもおじさんくさい野暮ったさが出るサイズ感で楽しんで欲しかったのです。身長165cmぐらいで痩せ型の人から180cmの大柄な方まで着用してもらって、いい野暮ったさがでるサイズ感でワンサイズ展開にさせてもらいました。現に僕もこのレザージャケットをデザインした時は173cm77kgで現在はダイエットをして173cm63kgになりましたが、どちらの体型でもしっくりきています。
Q.話は少しそれますが、ダイエットをしたのにはなにか理由があるのですか?
Miyata:友人というか現在は仕事のパートナーでもある大切な友達から、「芸術の感性が衰えると、太り出す。せっかくいい感性をもっているのだから、芸術の話をもっとできるように意識して欲しい。」と伝えられたのが一番の理由です。服とか車とか家とか色々なもので着飾るけど、自分の外見も意識できないようでは芸術の感性が衰えている証拠だと実感しました。それからは本気でまずいろんな洋服が似合う体型になろうと決意しました。現にダイエットをすると洋服を着るのが楽しくなり、自分の感性も敏感になってくるのを肌で感じています。正直に言いたくないことを伝えてくれた、その友人には本当に感謝しています。
Q.着用画像もお願いします。
Miyata:もともと言われていたので、今回はネイビーを着用しました。最近全身同色のコーディネートがお気に入りなのとビンテージのデニムも気に入っているので、あえて60年代のリーバイスの607にあわせました。4色とも非常にいい色で仕上がっています。今年はこのネイビーを中心に着まわそうと思っています。
本当におすすめのレザージャケットなので、一度お店できてみて欲しいです!




身長173cm 63kg
2022年9月30日ごろ全国発売予定!
Varde77
Crack leather double wide jacket
VR22SP-SD-LJ02
one size
¥181,280-(¥164,800-)
肩幅 57cm 身幅 61cm 袖丈59cm 着丈66cm 裄丈86.5cm
