Hiroyuki Miyata / Kazuyuki Yamaguchi

2019年 新たな体制でスタートするVarde77 FLAG SHOP。2019年から新しくVarde77に加わるマネージャー山口 和之氏とデザイナー宮田浩行氏に二人が今後描いているVarde77についてのインタビューを行いました。
Varde 77 FLAG SHOP to start in a new regime in 2019.
Mr. Kazuyuki Yamaguchi manager who joins Varde 77 and Mr. Hiroyuki Miyata to designer
We made an interview about Varde 77, which the two are depicting in the future.
スタートから12年の月日が経ったVARDE77。今後 VARDE77は何を描くのか?
VARDE 77, the 12th year since the start. What will VARDE 77 draw in the future?
Q① Varde77との出会いは?
山口(以下Y):自分は10年ぐらい前にお客さんとしてVarde77の祐天寺の店舗に行っていました。その時は宮田さんが店頭に立っていたと思います。当時、自分は某大手セレクトショップで働いている時で、古着も好きだし、特にレザージャケットにはまっていてVarde77のレザージャケットを見に行っていたと思います。宮田さんとはお店では特に話はしていないのですが、目の保養にお店に色々なものを見に行っていました。当時自分が働いているお店も古着と新品を扱っているお店だったので、Varde77に店のレイアウトを見に行ったりと参考にさせてもらっていました。あとは、宮田さんのことは一方的にですが、Varde77を始める前の古着屋さんで働いていた時から気になる存在だったので、洋服の着方などをこっそり参考にさせてもらっていました。
宮田(以下M): 僕は記憶力が悪いので、お客さんとして来てくれていた時のことは覚えいません。。。笑 山口さんと出会ったのは共通の友人が3-4年前に開いてくれた飲み会です。Varde77の生産を手伝ってくれている生産関係の方が宮田さんにあわせたい人がいると話していて、会うきっかけみたいな場所を作ってくれました。その時は単純にセンスが良さそうな人だから話してみようと思って話しました。1回目はたわいもない話しかしていないと思います。初めて会った時は「実はだいぶ前から宮田さんのことは知っていました。」と山口さんが話してくれましたね。2回目の飲み会では僕の目の病気と山口さんの目の病気が一緒だったことが発覚したので、非常に驚きました。1万人に1人ぐらいしかいない病気なので、かなりその話で盛り上がりました。年齢も同い年で目の病気も一緒でセンスもかなり似ていると思うので、少し運命を感じましたね。笑
Q② 今までどのようにVarde77を見ていましたか?
Y:古着と新品の掛け合わせを、昔からずっとうまく提案しているブランドだと思っています。古着と新品、それぞれをデザイナーの独自のフィルターを通して厳選されている上に、さらにそれぞれを掛け合わせることでより古着と新品の魅力を引き上げているブランドだと感じます。Varde77のデザインされた洋服は宮田さんのこだわりと独自の感性によって、生み出された洗練されたプロダクトだと感じます。セレクトした古着と展開しているブランドの服が互いを高め合いながら絶妙なバランスで融合していて、それぞれの良さを最大限に引き出せているブランドは今でも唯一の存在かと思います。
M:色々なお店やブランドを見ていて、どこも初めは古着を扱っていても、いずれ扱わなくなるところが多いと思っていました。それは新品の方が売りやすかったり、古着の売り上げが作りにくかったりと、経営上の問題にぶつかってしまうことがあるからだと感じます。でも本当に好きであれば、たとえ売れなくてもずっと古着を触っていたいし、古着を触ることで生まれる感性もあると思うので、感覚を大切にすることを重視すると、ずっと古着は触っていたいと感じます。古着と新品の掛け合わせは時代がどう変わっていこうとも、自分が関わる店ではずっと続けたいと思っています。
Q③ マネージャー山口から見たVarde77とは?
Y:今までは自分のベースになる好きなブランドがいくつかあって、その中の重要な一つのブランドにVarde77がありましたが、これからは最も重要なブランドになっていき、自分の着こなしのベースになることは間違い無く、さらに自分の感性(すなわちかっこいいと思うもの、面白いものなど)を広げてくれるブランドになりうると思います。
Q④ デザイナーに質問 山口 和之ってどんなひと???
M:本当にかっこいいと思うことだけをしたいというセンスで生きているような人。兼ねてから、Varde77ではレザージャケットを2色買いしてくれたりしていて、展示会にも毎回来てくれています。来てくれているというか1日一緒に立っていてくれたりしていました。僕にとってはとても信頼できる人で、他の人には中々心を開かないタイプだと思いますが、僕には心を開いてくれていると思います。本当に親友のような感覚です。
Q⑤ なぜVarde77で働くことになったのですか?
M:働くというと少し感覚が違うのですが、、、実は2016spring&summerの”GHOST”いうテーマでコレクションを発表したのですが、色々な謎を入れたコレクションで、その時に数型ゴーストデザイナーを入れたんです。そのゴーストデザイナーが山口さんです。仲良くなってから服作りをしてみたいという夢も聞いていました。本当にセンスがいい人だったので、僕もこの人が作るものを見てみたいと思ったんです。だから、いろいろ話をしてデザイン案をもらって、洋服デザインの現場に連れて行って、一緒にデザインをしました。今日、山口さんがインナーに来ているコートもその時にVarde77でリリースしたアイテムです。ジャージ素材のコーチジャケット、スカートを巻いたパンツなど僕にはない発想のデザイン案を出してくれて、製作していて楽しかったです。本当はその時から一緒に働きたいというお互いの気持ちはありました。僕の中では自分の感覚や考えていることが話をしなくても100%近く伝わっている人だと思っています。働くタイミングはたまたま今になっただけという感じです。
※上記アイテムは2016ssコレクションに合同でデザインしたアイテムたち。
Y:まぁ、僕が足踏みしていただけです。笑 タイミング遅くなってすみません。。。いずれここに来る運命だったのだと思います。
M:それと、2017spring&summerの”HOMIES”というテーマで自分の仲間たちを想像して商品開発したり、Varde77の物作りの裏側を見せるというやり方をしたシーズンもあったのですが、その時も大切な仲間として背中だけイメージブックに登場してもらいました。

Q⑤ 今後 二人で描く新たなSHOPの構想は?
M:ショップの構想というよりもVarde77の企画にもどんどん参加してほしいです。Varde77にとどまらず、山口さんのブランドも将来はみたいと思っています。最近、2人で古着に関してのすり合わせを行なっていて、より古着の面白い提案ができる気がしているので、その辺も考えていくのが楽しみです。Varde77としては13年目にして山口さんを加えて第二のステージに登っていくつもりです。12年間今までずっと1人でデザインを行なってきたので、山口さんが加わることで、これからはまた新たなVarde77を構想できるのもワクワクします。
Y:まずはVarde77を知らない人たちにも、Varde77の魅力を伝えていくことに力を注いでいきたいです。宮田さんが話すようなことも将来楽しみにしています。最近、宮田さんと会う機会が多くなって、久しぶりに古着に携わって古着を見ていると、いろんなことが勉強になってとても楽しいですね!

Q⑥ お二人にとって古着とは?
Y:自分は元々美容師でしたが、28歳でアパレルのキャリアをスタートさせました。それ以前から古着は好きだったのですが、それまではTシャツ程度でした。働いていた某セレクトショップが古着とブランドを扱う店で本格的に古着に魅了されていきました。それから他のブランドのお店でも働いていましたが、プライベートでは古着屋を巡ることも多く、古着をメインとする着こなしをしていて、自分の着こなしのベースは古着になることが多いです。かたちが悪かったり、見た目が気に入ってもサイジングが合わなかったりすることが多いので、それをレイヤリングでカバーして自分なりの表現をしていくことで、バランス感覚や色彩感覚など様々な感覚が養われました。だから、古着とは感覚を養ってくれる大切なものだと思います。
M:僕は古着と接するようになって25年ぐらい。23歳の時に初めてアメリカに買い付けに行って、古着の卸のバイヤーとして買い付けをしていると、雑誌から得る情報と現地で感じる感覚が異なったため、その温度差みたいなものをしっかり伝えれるようになりたいと思って古着をみなさんにアウトプットしているつもりです。アウトプットのやり方は様々で、店で扱っている古着もそうですが、REVIVAL 90% PRODUCTS Varde77で提案しているデザイン、2016年に始めたMAKEOVERも古着の新たなる再構築。元々のVarde77ラインのデザインも古着屋にはできない、古着にはないデザインや哲学を追求して始めているので、Varde77という存在自体が古着とは切っても切れない重要な存在であることは間違いありません。
Q⑦ このページを見ているみなさんにメッセージをどうぞ!
Y:Varde77-flagshopに立たせて頂きます。ご来店して頂いたみなさんや取引先様など、様々な方達とお話しさせていただき、自分の感性をより養っていければと思っています。これから自分もたくさんの方々に影響を与えられるような存在になっていければと思うので、宜しくお願いします。
M:山口さんは自分の分身のように感覚が近く、信頼もおける人です。お互いこのまま歳を重ねて還暦になっても一緒に洋服の仕事を続けようと話しています。だから僕にとっては待望であり、念願のマネージャーです。コーディネートの提案が非常に得意だと思うので、ぜひ、みなさんもお店で接してみてください。今後とも宜しくお願いします。
山口和之(やまぐちかずゆき) Varde77 shop-manager S1976.11.12 長野県松本市出身
宮田浩行(みやたひろゆき)Varde77 designer S1977.1.13 愛知県名古屋市出身
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